Laura

大いなる幻影のLauraのレビュー・感想・評価

大いなる幻影(1937年製作の映画)
3.5
第一次世界大戦でドイツの捕虜になったフランス将校が脱走を試みる話。戦争を通じて階級差の問題や愛国心、そしてホモソーシャルの友情を描きだし、なおかつ脱獄というテーマで最後まで緊張感を持続させている。ドイツ側の軍人役にサイレント時代の伝説の映画監督・俳優エリッヒ・フォン・シュトロハイムを迎えるが、彼本来の画面から横溢する異常な存在感は抑えられている。フランス語の会話は軽妙で、一気に伏線を回収するかのようなラストの主人公の台詞も憎い。ドイツ語が分からないことを残念に思う。ところで主人公たちをかくまうドイツ人女性は見覚えがあると思ったらジャン・ヴィゴの『アタラント号』の女優で、ディタ・パルロという面白い名前だった(何を喋る(パルロ)のか?)
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