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マルホランド・ドライブのparsifal3745のネタバレレビュー・内容・結末

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

 初見で読み解くのは、難しかった。1回見て分からないので、レビューを見てなるほどと思った。その見方に従って、少し振り返ってみて見たが、少し腑に落ちない所があった。
 冒頭、赤いシーツに寝ている人物がいて、白いブーツが見える所から始まる。その人物の夢の中の物語なのだろうと推測されるが、これは後半のダイアンの自室のシーツと同一のようだ。ベティ(ダイアン)の夢ということになる。また、前半の最後、青いキーを差し込んで回して、部屋の中にあった青い箱もリタも消えている。それから、後半のダイアン部分に入っていく。部屋を交換していたため、212号室の女性が217号室に預けていたものを取りにくるが、「3週間もの間どこにいたの」とか灰皿を取りにきたりとか、前半部分と上手く繋がるような流れになっていた。夢部分と現実部分が繋がっているかのような描き方だった。夢部分が、現実部分の後の方で見たということになるのだろうか。それとも予知夢?
 前半部分を夢とすると、後半の現実部分のどの部分で見た夢なのか?現実があって夢を見たと考えれば、カミーラ殺しが終わって、鍵を見つめている辺りか。そうなれば、それほど矛盾はなさそうだ。しかし、前半の夢部分が、後半の最後の近くに挿入されるという分かりづらい構造になる。
 ただ、もう一つの可能性に気づいた。前半のベティ部分も、後半のダイアン部分も、実はすべてが夢・妄想・幻覚という解釈だ。または、彼女が、麻薬中毒者だとすると(後半の小人の侵入、最後自殺の後の煙立ち等から類推)、現実と夢・妄想・幻覚が混じり合っているとも見ることができるかもしれない。
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