国王と国王の吃音症を治す医者とのハートフルなお話かと思っていたが、世界に二度目の戦火が差し迫る中という時代背景があり、国王が発する言葉に責任と重みが求められる。
誰も注意や苦言を呈することが出来ぬ人物に『ものを申す』ということは相当な覚悟がいることだろう。一方の国王にもプライドがあり『王たる者は他の者に弱みを見せることは許されない』ということも本人は重々承知であろう。
責任ある人物の発する言葉に想いが乗ると、そこに希望と救いが生まれる。
この世界を覆った二度目の大戦の後、天皇の発した玉音放送もそうだったのではないだろうか。