KOHEI

英国王のスピーチのKOHEIのレビュー・感想・評価

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)
4.7
トムフーパーの画作り、個人的なツボに刺さりまくる。ベタに絵画的な構図に弱い⋯
キャッツは酷いって言われてるけど(まだ見てない)、トムフーパーふつうにカット割りとか上手いと思うけどね。

話は今更だけど
主人公がイギリス国王として国民に語りかけなきゃいけないんだけど、吃音症で上手く話せない
という、いわゆるカセがききまくった設定。
個人的に気になったのは、「タバコを吸う」っていう行為の使い方で
・冒頭でヤブ医者から治療に良いと勧められ、後に主人公のパートナーとなる言語聴覚士のライオネルからバッサリ否定される。
・その後ネガティブなシーンで主人公はタバコを吸い、ラストに向けてどんどん吸わなくなっていく。
で思ったのは、まず「タバコを吸う」はライオネルと出会う前(変化する前)の主人公の象徴。
なぜなら「吸う」は「話す」の反対と言えるのではないか。現実にも黙りたい時にタバコを吸ったりするので、きっと感覚的に分かる人もいるかと。
で、途中から全然吸わなくなるので、ライオネルとの心理的距離が縮まってることとか、吃音症を克服してること、精神的成長を象徴してるんだろう、たぶん。
途中からタバコを吸う代わりに暴言を「吐き」まくるのも、そういうことでしょう。
見返してないけど、もし最後の方で吸ってたらこの話は無しで笑
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