Jimmy

ひき逃げのJimmyのレビュー・感想・評価

ひき逃げ(1966年製作の映画)
3.6
池袋・新文芸坐にて鑑賞。

成瀬巳喜男監督の特集上映。2本立て。

この作品、サスペンス的要素の強い映画で、なかなか面白かった。

5歳の息子をひき逃げで殺された母親(高峰秀子)が、犯人として自首して裁判で罰金3万円となった男が実の犯人ではなく、その男を雇っていたバイク会社の専務の奥さん(司葉子)が実のひき逃げ犯人ではないかと疑って、その家に家政婦として住み込み仕事をするうちに……、という物語だが、「高峰秀子 vs 司葉子」の対決、二人の熱演が見事。

成瀬監督の映像処理も、「高峰秀子が殺意を抱く場面での反転までいかないがザラザラした映像」、「高峰秀子の死体発見時の驚きを示す『斜めにゆれるカメラ』」など、素晴らしい。

物語は、最後が上手くまとめすぎた感はあるが、テンポ良く観られる佳作であった。
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