雪山でニトロ運ぶヤツやマスクのゾロやボンドを作ってきた娯楽映画の名手マーティン・キャンベルさんがかなりシリアスかつ骨太な姿勢で挑み、老化のビジュアルがこれまた不吉な迫力を醸すメルギブ主演で放つスリラー。
政府と軍需産業の結託、放射能による民間人の暗殺、隠蔽と怖い話。
近い時期に東北の地震、原発事故、放射能汚染があったのでタイムリーな怖さもあって、ブルブル震えあがる作品。
夜の湖にぷかぷか浮かび上がってくるワケありしそうな死体のオープニングからしてすでに不穏。
敵にも味方にもなりえる微妙な立ち位置で、どうするべきか自分の心境に思慮を深める裏稼業のもみ消しや役レイ・ウィンストンさんがなんか渋すぎるのも良いw
ショッキングでゾっとする作品だが、メルギブはこーゆー役が似合うなぁとつくづく思う。
ここ10数年のメルギブ映画では、キックオーバー、ブルータル・ジャスティスに並ぶお気に入り。