MasahideYoshida

グラン・トリノのMasahideYoshidaのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
3.7
2008年公開
監督:クリント・イーストウッド
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偏屈な独居退役軍人と隣人であるアジア系少数民族の少年の絆のお話。

イーストウッドに尽きます。コワルスキーが背負ってきた人生と、凝り固まった現在の、すべての象徴がグラントリノ。シャッターの奥にしまいこまれて自分ですら乗らないその一台を、最後、タオ少年に譲り渡すまでになった彼の心の動きは、丁寧に描写されたコワルスキーの慟哭に込められてます。

生と死について。決して派手な描写ではないとおもいますが、だからこそ伝わることがあると思う。メタファー多めで若干難解ではあると思うし、きっと自分よりも上の世代に刺さる作品だと思うので、また未来にもう一度見ようと思います。

2011年1月4日