madokaaa

グラン・トリノのmadokaaaのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
3.7
かなり話題になった作品だけに、少しだけハードルが上がってしまったような。

でもなかなかの良作でした。

特にラストシーンは悲しくて涙が止まらなかった。

タイトルにもなっている名車グラン・トリノが、隣に住むアジア系の一家(モン族)との交流のきっかけとなります。

心に重い過去を背負い、東洋人に嫌悪感を抱いていた主人公が、彼らと接する中で少しずつ人間味を帯びていき、最後は自分の命をかけてまで隣人を守り抜こうとする姿が感動的。

クリント・イーストウッドは、アジア系のまじめな人々を描くことにより、アメリカの偏りを暗に批判しているようにも思えました。

娯楽性は少なく芸術性もない映画なので、刺激を求める人には向いていないかもしれません。

だけどもとにかくハードボイルドな作品。渋すぎます。

彼の最後の決断も、戦争での過去を背負ってでの行動でしょう。

最近は監督業の方が注目されるクリント・イーストウッド。
今回は出演もしていて、死期の迫った頑固じいを演じています。

年を重ねてもすごい存在感。

ちなみにアメリカ人は東洋人を「米つきバッタ」と喩えるんですね。ん~…
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