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エリックを探してのmatsuのレビュー・感想・評価

エリックを探して(2009年製作の映画)
4.0
ケン・ローチ監督のコメディ映画

コメディだがやはり社会派の巨匠が作った映画、人生の半分を無駄にしてきた冴えない中年男性エリックとその息子たち(経済的に裕福ではない一般庶民)の問題や苦悩をテーマに描いている

エリックはマンチェスターユナイテッド(イングランドプロサッカーのプレミアリーグの強豪)の大ファン、特に自分と同名のエリック・カントナが大好き
※エリック・カントナ…マンチェスターユナイテッドのスーパープレイヤー、テクニックに優れていて決定的なパスも出せるし豪快なシュートを打ってゴールも決める万能選手、キングと呼ばれていた(悪童でもある、よく退場・出場停止になっていた)

人生で上手く行かない事を嘆きポスターのエリック・カントナに話しかけると、突然カントナ本人が現れて相談に乗ってくれる
※本当にエリック・カントナ本人が沢山出てきてびっくり(演技も上手)

エリックの悩みは若い時に捨ててしまった(結婚して赤ん坊がいたが、精神不安定になり自分が家を出ていった)リリーとの関係

ずっと家を出た理由やその後悔をリリーに伝えられなかったが、カントナのアドバイスで一歩を踏み出してリリーに謝罪することができた

息子の一人がギャングに関わってトラブルになっている問題事も、カントナと話した後、エリックは自分の友人たちと共に行動を起こし解決してしまう

貧困や苦しみを全面に出すいつものパターンではなかったが、ケン・ローチ監督らしい人間味溢れる良作映画だった~

サッカー好きなので、サッカーの場面やサポーターの応援風景や奮闘などもあり十分に楽しめた

キャスト的には、リリーを演じたステファニー・ビショップという女優さん?が気品があってとても素敵な女性だな~と思った
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