ゆず

容疑者のゆずのネタバレレビュー・内容・結末

容疑者(2002年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

NYの海辺に男の死体が流れ着き、殺人課の刑事ビンセントは相棒と共にこの事件の捜査にあたっていた。ポケットには4000ドル、死体は刺青だらけ。きっとヤクの売人で、ヤクを狙ってのトラブルだろう。害者の身分証から、ビンセントの故郷、ロング・ビーチの人間である事が判明。捜査のために久々に帰省することになったビンセントだったが、捜査を進めるにつれ、離婚から疎遠になったきりだった彼の実の息子が容疑者として浮かび上がってきてしまい…

「殺人犯の父を持つ警官」から「殺人犯の父と殺人容疑者の息子を持つ警官」にランクアップ(?)してしまう主人公。
友人殺した犯人が息子かもしれない、しかも友人が捜査に残ったのは自分のせい、応援を待たなかった油断も以前に自分と来たことがあるせいだったと。やるせなさと罪悪感は膨らむばかり。弔問での家族の嘆き。ひたすら追い込まれていく。もうやめてあげてよ!と何度思ったか。これに世間の声や仲間の本音がもっと描かれていたら途中で私の心が折れてたかもしれない。見たことあるはずなのに全然内容覚えてなかったから、実は全然期待してなかった。ロバート・デ・ニーロとジェームズ・フランコじゃん!とキャストで見返す気になっただけ。記憶にないのはもしかしたら、しんどくて最後まで見なかっただけなのかもしれない…w

昔は賑わっていたんだろう街。今はヤク中の隠れ家でしかないカジノ。荒廃っぷりがまた切ない。最初は数少ない家族の思い出を今も追い求めている息子に引きずられてたけれど、父親目線で息子と疎遠になった経緯を語られた時に、そりゃくじける気持ちも分かるわーと同情してしまった。両サイドに感情移入してしまうから余計辛い!なんだこの映画!

二人とも素晴らしいなー…めちゃくちゃ疲れたけどすごくおもしろかった。この二人が親子ってだけで半分満足しちゃってた感は否めないけれども。特典見て実話が元になってるって知って驚愕した。救いのある終わりでよかった。でも、彼女はあの後もう戻ってこなかったんだろうか…。ラスト出てこなかったなぁ…。パパのとこに息子の荷物持ってくるシーンとか、すごく好きだったのだけど…orz
ゆず

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