42歳で自殺したポスト・ヌーヴェルバーグの旗手と称されたジャン・ユスターシュによる長編2作目(最後の長編)。
タイトルは、アルチュール・ランボーの詩から採られています。
本作の主人公の13歳の少年ダニエルは、まるでロベール・ブレッソンの『白夜』の主人公ジャックの少年期を観ているかのようでした。
無駄な演出を削ぎ落とすことでシーンの中に意図的に潜ませたちょっとした違和感を引き立たせるような手法も、ブレッソンにも通じているなと感じました。
常に平然としてクールなダニエル少年のその青春の時々に潜む感情の爆発が、映像を通じて観る側にも伝わってきます。
ユスターシュについて書かれた本もぜひ読んでみたいです。