8Niagara8

浮草物語の8Niagara8のレビュー・感想・評価

浮草物語(1934年製作の映画)
3.7
神保町シアター。
坂本頼光さんと神﨑えりさんのお二人のお陰でとても楽しめた。

記憶の中では佳作として記憶していたが、なかなかツッコミどころもあるなと。
そもそもは喜八の身から出た錆で皆に不幸が降りかかるわけであり。
結局旅芸人としてしか生きられない、父親でいられない諦念が重大なるテーマなのだろうが、周りの善意にもたれかかる部分も多分にある。
また残される母子の過酷さ、元の鞘に収まる人間臭さは人間の抗えないものなのかもしれない。
リメイクではそうした負の部分も全て引き受けてしまう中村鴈治郎の存在が大きかったが、サイレントなこともありそこの物足りなさも感じてしまった。
飯田蝶子は作品全てを成り立たせる凄まじい力を感じさせる。
8Niagara8

8Niagara8