ぼちぼち

浮草物語のぼちぼちのレビュー・感想・評価

浮草物語(1934年製作の映画)
4.0
サイレントの活弁入りの映画を観たのは初めてだったが、なかなか楽しめた。音質の悪いトーキー映画よりも、かえって聞き取りやすく、文字も出るので、内容が明確に把握できる。物語としても、地方回りの演劇一座と夫婦と親子の関係が描かれていて、よくできている。父と子が並んでハヤ釣りをして、竿をまったく同期して動かす場面は、小津監督らしい相似形の構図の典型だが、先日観た「父ありき」にもまったく同じ場面があった。監督好みの絵柄なのだろう。坂本武、飯田蝶子も、良い演技をしている。
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