七沖

時をかける少女の七沖のレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
3.8
〝待ってられない未来がある。〟
主人公のカラッとした性格も手伝い、夏らしく爽やかな作品だった。

マコトは進路に悩みつつも友人たちと楽しい日々を送る女子高生。ある日彼女は、理科実験室での不思議な出来事がきっかけで、過去に戻るタイムリープを経験する。やがてタイムリープ能力を自由に使えることに気づき、日常生活に役立てていくが…というストーリー。

良くも悪くも主人公のマコトを好きになれるかどうかが、本作にハマれるか否かを分けると思う。
タイムリープするたびにゴロゴロ地面を転がったり、人の色恋に配慮が足りなかったりと、わんぱくな少年のようなキャラクターだ。
個人的には元気な声も相まって、このキャラクターが結構好きで、この先どうなっていくのかを観ていたいと思えた。
マコトの純粋さのおかげで、タイムリープが全く悪用されないのが良い。だが、深く考えずに能力を使ってしまうためトラブルに巻き込まれていってしまう。
自分がタイムリープで得をしている裏で、損をしている人がいるかもしれないよ、というセリフにハッとさせられる。

恋に進路にと悩むマコトがラストでちゃんと成長出来ているし、タイムリープを活かした伏線回収も気持ち良い。
また夏が来たら観たくなる良作だ。
七沖

七沖