法月

もう頬づえはつかないの法月のレビュー・感想・評価

もう頬づえはつかない(1979年製作の映画)
3.7
「サード」と同じく東陽一監督、ATG作品ということで流れで鑑賞。

アンニュイという言葉は桃井かおりのためにある言葉である。
気怠い、物憂げ... けど、それがとても魅力的。
彼女のファッション全てがおしゃれ。
70年終わりって今から見たらダサいだけ?かと思ってたけど、さすが、かおりさんです、全てナチュラルにおしゃれ。
若き奥田瑛二もカッコいい、足長い!さぞかしモテたんでしょうねェ。

「全共闘なんて今どき流行んないよ」
「あの人は流行でやってるんじゃないと思うわよ」
「セクトなの?」
「セクトじゃなくて博徒なの」

時代を感じさせる会話。
「おしん」の時代から純な女はなぜか左翼青年に惹かれてしまう。
森本レオが左翼くずれの一見魅力的ながら、根っこは超ダメ男を演じてます。
左翼くずれ(森本レオ)とナンパ男(奥田瑛二)の間で揺れ動くかおりさん(もう役名忘れた(;'∀'))...

彼女の最後の決断がこの時代の空気なんでしょう。

もう頬づえはつかない、
自立する女のお話。
法月

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