いやぁ、これは観てよかったぁ…
ライブにおけるShowっていうのは、僕はあんまり好きではなくて、どちらかと言うと、バンドアンサンブルを感じたい派で。
余計な視覚効果とかは気が散っちゃうから特になくても良いと思ってます。
それよりも生身が演奏する空気感とか、共鳴とか、呼応とか、そういうのを感じたいんですよね。
だからShowの部分を取り除いて、演奏というモノに集中していて、レコーディング現場に居合わせるようなこの作品は、僕にとっての観たいミスチル（というかミスチルだけじゃなくてバンド全体に言えることなんですけど）が凝縮されてて、むちゃくちゃ感動しました。
Live Recording Partyなんて羨ましすぎますねぇえええ。
そんでもって本作は選曲が激渋なんです。
超玄人好み。
超ファン仕様。
これが激烈超絶アレンジを加えて、CDでリリースされた時よりも数段カッコよく、数倍ブラッシュアップされていて、プロフェッショナル魂をめちゃくちゃ感じます。
ただ既存の出来上がった演奏をするんじゃなくて、これはもうほぼ新曲に聴こえる出来栄え。
考えて検討して話し合ってアウトプットされた曲たちがもう素晴らしくて素晴らしくて。
ミスチル好きでホント良かったなぁと心底思いました。
僕みたいにミスチルが好きだけど、この作品を観てない方がいましたら、全力でオススメします！
ライナーノーツに書いてある、桜井さんのこの言葉が体を表しているなと思います。
「要は新しい服を買う前に、箪笥の奥にしまってたものを引っ張り出して、今の自分たちに合う形にアレンジしたかった。」
横断歩道を渡る人たち、がもう最たるものですね。
ライブ、としてはもう最高なんですが、映像作品としてはどうか、と言われると、ちょっと物足りないかなと思います。
冗長なところもふんだんにあるし、映画館で観たら、ちょっと退屈な場面が数分ごとに訪れて、次の曲はよって思う。
まぁ完全ファン向けなので、それでも良いのかもしれないけど。
Salyuの普段の何気ない会話シーンは新鮮で見入っちゃいました。
あの華奢な印象からパワフルな歌声を炸裂させるのは圧倒されますね。
スガシカオとの仲の良さとか、そういったものが垣間見れるのも良い。
ミスチルの映像作品としては、これ以上のものはもう出ないかもしれない。
