kentaromori

ジョナスは2000年に25才になるのkentaromoriのレビュー・感想・評価

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・新しく赴任してきた教師がカバンからまな板、包丁、メトロノーム、とても長い腸詰め、を教壇の上に出す。
誰かこれをメトロノームのリズムに合わせて切ってくれないか、と教師が生徒に言う。それを言い終わるか言い終わらないかくらいのタイミングで生徒の一人がもうすでに壇上に上がり、切り始めている。トントントントン。
教師はその断片をつかみ、「これが歴史だ、ここに時間の襞がある、これを何と呼ぶ?」と言う。
教室は静まり返る。



・壇上の机の上に、女が座り足をぶらぶらさせている。
その隣で教師が、「今日は試験だ。だが私も君たちも乗り気がしない。そこで今日はこの女性に質問をしてもらう。その質問の質で点数を決める」と言う。
生徒の一人が「始まる前に、関係ない質問を。先生はその女性のこと好きなんですか?」と聞く。
教師は隣の女をちらと見、少しはにかみ、前を向いて「そうだ、好きだ」と言う。
生徒たちは、おー、と一斉に声をあげる。



『見るということ』のジョン・バージャーが共同脚本。
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