リトル・ダンサーのtakasakiのレビュー・感想・評価

時代背景も重なり、子どもでは理解できないからこそ感じる理不尽(大人にとっては事情として割り切れるが…)に憚られる場面が多く…。だからこそ、ビリーとマイケルが在るべき姿で迎える舞台にぐっときた。

今まで貫いてきた立場を捨て、バスに揺られた父が嗚咽する後ろ姿。合格通知の結果を待つ様子。ロイヤル・バレエに向かう息子を抱き抱える別れ際。
普段怒鳴りつけてばかりで怖い父親は、実は人一倍家族を想い、守るために過ごしていたのだと気づかされる後半(しかも畳み掛けてくる)で涙腺がやられた。