へい

ウンベルトDのへいのレビュー・感想・評価

ウンベルトD(1952年製作の映画)
5.0
何もかもうまくいかないウンベルト。
そばでいつも癒してくれる犬フランク。

年金の少なさから家賃が払えず困窮する。大家はウンベルトに対してなんの思いやりもない。夜な夜なパーティーを開かれて寝れないウンベルト。寝ては起きてを繰り返すウンベルトの辛さ。

大家に雇われている使用人マリアは妊娠中。父親と認めない彼氏たちのアホヅラったら腹立つ。
深夜にお湯を沸かしながら流す少量の涙がいつもの元気なマリアの心に内の辛さ、現実の厳しさが浮き彫りになった。

犬のフランクはウンベルトになついて本当にいい子。部屋の壁を壊され、茫然と佇むウンベルトのそばで明後日の方向を向きながら横に寄り添ってくれる。

全ては国が年金をくれないことから始まる一人一人の国民の生活の圧迫。出てくる殆どの人たちが苦しそう。戦争も始まるだろう。
それと対比するようになんも関係なく毎夜パーティーを繰り返す大家の格差。
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