じゅんP

砂糖菓子が壊れるときのじゅんPのレビュー・感想・評価

砂糖菓子が壊れるとき(1967年製作の映画)
2.6
マリリン・モンローの生涯を基にした小説を日本に置き換えて映画化、ってことで結婚相手やその顛末、最期の迎え方など、実際のエピソードをなぞって描かれているらしいです。

…これほとんど「若尾文子の魅力」くらいしか見るとこないな。もちろん「若尾文子の魅力」があればそれで充分やんけって言われればそうなんですけど、それだけにとどまらない作品なんてたくさんあるし…。

主人公はその美貌ゆえ色んな男と出会い、その影響を過分に受けながら流されていくのですが、出会う男がどんどんつまんねーやつになってくので、話自体のテンションも徐々に右下がりに。上澄みだけすくった『西鶴一代女』。

一番気になるのは、視点がネガティブ一辺倒なこと。凝り固まったジェンダー観にしても(主人公の職業が女優って制約はあるにせよ)単純に時代背景って事だけでもない気がします。内面とのギャップとしての空虚な絢爛さ、みたいなものすら見せてくれなくて、ずっと卑屈というか厭味というか、こんなひねくれた話いったい誰が……脚本・橋田壽賀子!少しは楽しい話聞かせてくれ。
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