あしからず

砂糖菓子が壊れるときのあしからずのレビュー・感想・評価

砂糖菓子が壊れるとき(1967年製作の映画)
3.0
マリリン・モンローがモデルの小説原作。
舞台を日本に置き換え、千坂京子という女優の悲壮で波乱に満ちた生涯を若尾文子が演じている。

冒頭、あややの裸の背中(ボディダブル?)にタイトルが表示されるのが好き。毛皮のコートの下はヌードなあやや。うーんマリリン的。

売れない女優の千坂京子は数々の男と絡み合い、ことごとくお互いを不幸にしていくファムファタール。
自己肯定感が極端に低くて、あなたがいないと私生きていけない!と始終そんな感じ。生半可な男にとっては重々なのだ。

とにかく脆い砂糖菓子のよう。このあややには取扱注意のシールが必要。まあいつもそうだけど。
ただ増村作品のあの芯のある強かさはなく、あんまり好きなあややではなかったかな。

様々な男が登場するが最後の作家が特に最悪で、最初あんなに支えるって言ったくせに重たくなったら私はいない方がいい…とか言い出す。ふざけんな。1回言い出したら最後まで面倒みんかいとあややファンの私は憤慨してしまうが結局泥沼に沈むのも時間の問題でこの映画にアイルビーバックはない。
変えようのない運命に切なさが込み上げる。
あしからず

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