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新幹線大爆破のBlackCatのネタバレレビュー・内容・結末

新幹線大爆破(1975年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

Netflixの新作リメイクを観ようと思ったら、オリジナルをちゃんと観ていないことを気付き改めて鑑賞。

最初に上映時間が152分と知りこれはひょっとしてと思ったら案の定、前半のテンポに比べ中盤はかなりグダグダの展開で、予想してたものとだいぶ違った印象だった。当時の世相を色々と盛り込もうとしたのか、本筋の新幹線関連の描写に比べ犯人側の描写が長すぎる。後の作品に色々と影響を与えたアイデアが素晴らしいだけに、もったない気がする。とはいえ後半の展開や、やるせない終わり方など制作された時代を考えるとやはり傑作なのだろう。

以下、ネタバレ感想です。

今改めて見ると、とにかく配役が豪華。田中邦衛や志穂美悦子がめちゃくちゃチョイ役で出ていたり、空港の多岐川裕美と黒部進もちらっとしか映らない。制作費といい当時の東映がこの作品に相当力を入れていたのがわかる。犯人役の高倉健がヤクザ路線から脱却しようとしていた時期の作品で、影のある犯人像を描こうしてたのはわかるが、よくよく考えてみたら計画性がある様で結構行き当たりばったりで、そもそも動機と目的が曖昧だし、カッコいい様で結構おバカな犯人になってしまったのがもったない気がする。まあ、高度成長期に工場を潰す様な人ですから、しょうがないか。それとラストシーン。せっかくカッコよくストップモーションで終わるのに、流れてくるエンディング曲がなんかあんまりあってなくて拍子抜けした。音楽は全体にチープでテレビドラマレベルなのが勿体無いところ。特撮も結構チープで、東宝だったらこうはならなかった気がする。リメイク版でどうブラッシュアップされているか楽しみである。
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    ホラーばっかり観てる