「解夏」の意味も何も知らずに、石田ゆり子さんが好きなので本当になんとなく観てみたのだけど、これは呼ばれたのかな。
最近思うところあり、仏教や禅について学びたくて本を読みはじめたところだったので。
長崎の景観や、木々の音色、蝉の鳴き声、叙情的で美しかった…。私の大好きな夏の匂いのする映画♪
徐々に視力を奪われてゆく青年、それを懸命に支えようとする献身的な恋人、そっと見守る母…
とても切なく、やるせない思いが押し寄せる、静かだけど心に刺さる作品でした。
見えなくなるという恐怖の行(ぎょう)を経て、見えなくなった瞬間に恐怖は消える、とお寺の老人は語る…。
その日が青年にとっての解夏である、と。
誰にとっても恐怖と思うものはあるわけで。その恐怖には終わりがくるのかしら?
なにをもって終わりとすればよいかしら?その答えを導くヒントがありそうな気がしました。
このお寺のシーン、室内の暗さと外の明るさ、緑の濃さのコントラストが非常に美しかった!
聖福寺という所らしいです。行ってみたいなぁ。
長崎かぁ…
遠いなぁ…。
目が見えなくなるとしたら、いちばん最後に見たいものは何ですか?
この青年が最後に見たいと思ったものは?
ラストシーンからの、さだまさしの「たいせつなひと」歌声にポロリと涙が零れました。