ゴン吉

TAXi(3)のゴン吉のレビュー・感想・評価

TAXi(3)(2003年製作の映画)
4.2
冴えない刑事と凄腕タクシードライバーの活躍を描いた「TAXi」シリーズの第3作目。
リュック・ベッソンが製作・脚本を担当し、サミー・ナセリとフレデリック・ディフェンタールが共演、マリオン・コティヤールとエマ・シェーベルイがヒロイン役を演じる。
タクシーはプジョー406の改造車。
本作の犯罪集団は中国人。当時の中国の交通手段は自転車が有名で 作品冒頭は自転車での逃走劇で始まり、中国を暗示しているのが憎い設定です。 

マルセイユではサンタクロースに変装した中国の犯罪グループによる強盗が8か月で37件も起きていた。
組織の女ボスは、ジャーナリストになりすまして警察署長に近づき、捜査情報は筒抜けになっていた。
警察の裏をかいて犯罪グループはスイスの雪山に逃亡し、タクシー運転手ダニエル(サミー・ナセリ)と間抜けなエミリアン刑事(フレデリック・ディフェンタール)の凸凹コンビが、雪上で追跡劇を繰り広げるが....

冒頭ではシルヴェスタ・スタローンがゲスト出演。
前作ではスタローン主演の「ロッキー」のテーマ曲にのって「コブラ」が登場してスタローンネタで盛り上げてくれましたが、本作ではついに本人が登場です。スタローンは超人ぶりを発揮してゲロを吐かないのがさすがです。
さらに前作では日本に新兵器のフランス車を売り込もうとしていたのに対し、本作では逆に日本車のランサーがフランスの新兵器パトカーとして採用されているなど、前作を観ていると本編が始まるまでにも楽しめます。
オープニングは「007」のパロディもあり笑えます。

ダニエルの愛車プジョー406は、雪山走行も可能なキャタピラ機能まで搭載し、ボンドカーも真っ青です。
シリーズお決まりのマルセイユ警察の署長をはじめとする個性豊かなメンバーが笑わせてくれます。
「明日があるさ」
シルヴェスタ・スタローン、新米警官による交通取り締まり、新兵器、マッサージ、妊婦と出産、ごみ箱への落下、美女と7人の小人、降下とロープ、スピード競技での優勝など前作ネタを踏襲したシーンがいっぱいで、前作を観ていると一層楽しめます。
リュック・ベッソンの作品「WASABI」の広末涼子が描かれているポスターなど小ネタも見所です。
伏線も秀逸で、スピード感ありユーモアありで楽しめます。
そしてダニエルとエミリアン刑事のそれぞれのパートナーが同時期に妊娠し、ほっこりです。

「車より彼女を大事にするってことと 最高のパパになること」(TBS版)
「車より大事にするし、最高のパパになる!」(日テレ版)

2022.8 BS・TBSで鑑賞(土曜映画デラックス・吹替)
2020.9 BS日テレで鑑賞(字幕)
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