たむこ

最強のふたりのたむこのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.5
犯罪歴があり、どうしようもない生活をしていたドリスがフィリップとの出会いを通じて、過去の犯罪や家族との関係を見直し、順番に更生していく姿が微笑ましかった。フィリップに笑いかけるドリスの笑顔が本当に素敵で…ああ見てよかったなと思った。
フィリップは障がいを持っていること自体は受け入れていても、それに付随する人間関係を煩わしく感じていたようだったけど、障がいに関して同情心を寄せないドリスとの関係が心地良かったんだと思う。
ドリスの発言や行動をみててヒヤッとするのは、私自身がフィリップに無責任な同情を寄せていたからかもしれないなと思い、本当に思いやる心とは何か考えるきっかけになった。
予告を見ずに本編を見たので、舞台がフランスだったことに驚いた。
外国の映画でフランスの作品を見る機会があまりないためフランスの世情に疎いが、多民族国家のアメリカなどよりドリスのような移民が暮らしずらい状況なのかなと何となく感じた。特に黒人のドリスがフランスの街並みを歩いている姿はすこし浮いているように感じた。それでもフィリップと出会ってから、自分らしく生きるドリスは一層輝いて見えた。
これも演出と俳優さんたちの演技が素晴らしいから感じれたと思う。
見て損はないです。
たむこ

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