その他

HANA-BIのその他のレビュー・感想・評価

HANA-BI(1997年製作の映画)
5.0
中島義道の『反〈絆〉論』を読んでいるタイミングでこの映画を観たことはある種の天啓だったと思う。
「大丈夫ですよ」という励まし、慰め、他人に希望を投げかけること/二人で写真に写らない、無言で隣に座る、知らないと嘘をつく、花を見て涙を流すこと/生きるために暴力を振るうこと
この三角形が人生を美しく酷く後押ししてしまう映画だった、そしてそれら一瞬一瞬は確かに心当たりのあるものだった。
堀部と同じく自殺に失敗して絵を描く日々を送っている最中なので、たまにお守りや旅先のお土産を送ってくれる西という存在の有難さにずっと泣いてしまった。病人を支えてくれる亭主の姿も安易に重なりやはり泣けた。無言の愛と誠実さと優しさは他者を生かす。
その他

その他