このレビューはネタバレを含みます
眞人が自分の頭を石で殴ったの自殺未遂、少なくとも自傷行為の描写じゃんと思ったのでそれ以降はずっと自殺サバイバーの回復していく様子を観ている感覚だった キリコが同じ傷を誇らしく見せてくれるのは自分の傷を許容する大事なフェーズだったし大叔父に迫られる選択に「この傷は悪意によってつけたもの」と答えるのも、それを抱えて辛い現実の中で生きていくと決断するのも病理の回復の兆しっぽかった
でもジブリなので「生きていく」とは友達をつくったり家族を大切にしたり辛い現実から目を背けずにいることなんだよな 別に自閉しても家族を大切にできなくても現実から目を背けてもいいじゃんとは思った 現実に耐えられなくて死ぬのとフィクションに縋って孤独に生きるのとどっちがマシかという話なんだけど
あの瀕死のペリカン(小林薫)みたいな人間は現実にめちゃくちゃいる、私もきっとそう 「ただこうするしかできない」と言って漠然と生き、果ては死んで楽になりたいから「殺してくれ」と他人に縋る どないせえっちゅうねん