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HANA-BIのまのレビュー・感想・評価

HANA-BI(1997年製作の映画)
4.0
北野武監督の代表作にしてヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した日本映画。これは外国での評価が高いのも納得。もっとこういう世界にアピールできる映画を多くの日本人監督・俳優・映画会社に作ってもらいたいもんだ。


ストーリーや作品の雰囲気は終始重苦しく哀愁に満ち溢れている。
元刑事の主人公(北野武)が余命わずかの妻(岸本加世子)と人生最後の旅に出る話。

刑事時代の同僚(大杉漣)は半身不随となり、見舞いに行った主人公が画材をプレゼントする。
この画材で描かれた独特のタッチの絵がストーリーの合間合間に登場し、これがなんというか日本的で美しい。

そんな映像に負けないくらい久石譲が手掛けた音楽がまた素晴らしい。哀愁・悲しみのメロディーを奏でる楽曲の数々は映画の雰囲気にピッタリでこれも本作の重要な魅力の一つ。

北野監督は自分の映画じゃなくて「音楽が良い」って言われることが嫌だったらしく、後に自身の映画の音楽担当から久石譲を外している。まぁそれぐらい嫉妬するぐらい素晴らしいってことです。

芸術的な映像、日本的な儚さ、悲しみを抱える人物達、美しい音楽、それに反するヴァイオレンスな描写や衝撃的な展開、全てのレベルが高くまさに”世界のキタノ”ここにありって感じの作品。

唯一不満はヤクザのクダリとか別に無理にいれなくてもっていうか…キタノ映画だからしょうがないのか。
あとキタノ映画ってサブスクで見れないんですよね…意地・プライドなのか、良い映画も多いのでもっと多くの人に気軽に見れるようにしてほしいという勝手な願望です。

本作の曲が気に入って昔サントラを買いました。ラストで流れる曲が神がかってます。

YOUTUBEリンク貼っときます(不適切でしたら削除します)
https://www.youtube.com/watch?v=HEVfzRV1IcM
ま