英題にあるドラゴンの他にもケルベロスや大コウモリなど色々出てくるが、着ぐるみがどことなく可愛かった笑

これはソ連映画「豪勇イリア」の流れをくむものだろうか。
イタリア映画の特撮といった感じである。冒頭のケロベロスがすげえかわいい。
他にもこうもり男や、くま、そしてリアルな象さんも。
何故か自分が見たバージョンにはドラゴンが出なかったんだが。。。

今見るとちょっとチープな感じはするが、なんせ63年も前の作品と思うととても意義深い。おそらくこうした作品から後の仮面ライダーなどの特撮の原点になってると思うのだ。
なので昭和の東映特撮の雰囲気がする映画であった。

神の指令で死の世界に降りたヘラクレスがケルベロスや蝙蝠怪人を倒し赤い宝石を持って帰る。だがそのせいで息子と関係が悪くなるとかヘラクレスを愛する女が死ぬとかいう呪いにかかっているらしい。
シネフィルの人に密かに評価されているらしいコッタファーヴィ監督のヘラクレス。日本ではアメリカ編集版が「豪勇ゴライアス」として公開されたものの、本来のイタリア版はヘラクレス。「日本におけるイタリア2001　イタリア映画大回顧」のときに「ヘラクレスの復讐」のタイトルで上映された。ややこしい。
アメリカ編集版にはジム・ダンフォースによるストップモーション・アニメーションのドラゴンが追加されている一方、イタリア版にある宝石をヘラクレスに壊されて額を押さえる石像の場面がなかったり。
スティーヴ・リーヴス主演「ヘラクレス」58年の大ヒットで主にアメリカからボディビルダーを連れてきてイタリアで量産された一連のジャンルの一つ。
マーク・フォレスト初主演作。28歳くらい。髭面なせいか貫禄もあり面構えもよく。意外と演技も悪くなく。乗馬シーンはスタント使用。後年オペラ歌手になったそうな。同ジャンルではスティーヴ・リーヴスの次に好きな俳優。
奥さん役は美女レオノーラ・ルッフォ。24歳くらい。「シーバの女王」のときのようなサイレント女優風の迫力はないが。
でもってヘラクレスの息子の人は29歳くらいらしく、父役も母役も息子より年下じゃないか！映画は嘘を付く。
敵役はアメリカから出稼ぎのブロデリック・クロフォード。

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