イチロヲ

不良番長 手八丁口八丁のイチロヲのレビュー・感想・評価

不良番長 手八丁口八丁(1971年製作の映画)
4.0
あらゆるペテンで食いつないでいる愚連隊が、建設業者による費用の着服計画を暴いていく。梅宮辰夫が主演を務めている、不良番長シリーズの第12作目。

愚連隊メンバーとして、地井武男、フラワー・メグが登場。地井は何の取り柄もない、ただのスケベオヤジであり、梅宮辰夫に頭をビシバシ叩かれる。一方、メグのサイケデリック・ファッションは最高にホットであり、大原麗子との顔合わせも刺激的。

クライマックスでは「予算がないから、もう撃てない」「番長は最後まで生き残るからいいよなぁー」などのメタ発言が連発。とりわけ、謎の火星人を演じるピーターが抱腹絶倒であり、足音をピコピコ鳴らしながら八面六臂の活躍を見せる。

その場で思いついたような、斜め上の発想が一気呵成に織り込まれており、「ナンダコリャ!」の連続が癖になってくる。玉川良一の浪曲付きで、国定忠治の演劇を始める場面も魅力的。山城新伍が水の中に落ちるシーンはアドリブだろうか。
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