みちこ

善き人のためのソナタのみちこのネタバレレビュー・内容・結末

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

登場人物がそれぞれとても個性的に描かれていて、リアリティーを感じながら見ました。ヴィースラーの心がピアノ演奏をきっかけに変わって、唐突だという感想をいくつか読みましたが、私はあれはピアノの旋律に心を動かされたのではなく、ピアノを弾くドライマンの、友人を自殺で亡くした悲しみ、国の体制への怒り、そのような気持ちがピアノの音を通じてヴィースラーに伝わり、心を打たれたのだと思います。
クリスタの裏切りは酷かったけど、あの国で自分のやりたいことを実現するには、今の平和な社会ではありえない行動も、普通なのだと思います。ヴィースラーのようにドライマンを守るために罪を犯してしまう強い人も、クリスタのような弱い人間の描かれ方も良かったと思います。文句なしの星5。
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