saskia

善き人のためのソナタのsaskiaのレビュー・感想・評価

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)
5.0
反体制の疑いがある劇作家・ドライマンとその同棲相手を監視していたヴィースラー大尉のお話。

淡々としているから苦手な人もいるかもしれないけど、ヨーロッパらしくて私は大好き。

これほど登場人物に感情移入できる作品ってないと思う。
私もヴィースラー大尉と一緒に監視している気持ちになって、ドライマンと彼女のクリスタにどんどん魅了されていった。

愛のあるふたりの生活を覗き見している内に親近感が湧いて、自分の仕事のことなど忘れて、とにかく彼らを見ていたかったのだろう。国に忠誠を誓った孤独なヴィースラーは彼らが羨ましくて仕方なかったのだろう。

時代に翻弄されるドライマンとクリスタを見ていると胸がギュッとなった。
普通に生活することさえ許されない彼らだけど二人の愛は本物だった。

ラストはいろんな感情が溢れて涙が出た。

私はあまり同じ作品を見直さないんだけど、この作品はやっぱりすごい。大好き。でも私には言語化が難しい。言語化できないから良さが全く伝わらないだろうけど本当に本当に素晴らしい作品。
大傑作。
─────────
2024/𝒩𝑜179◡̈✧🌛☽・:*
おうち映画𝒩𝑜179-☪︎
saskia

saskia