砂利川権兵衛

リング2の砂利川権兵衛のレビュー・感想・評価

リング2(1999年製作の映画)
4.0
メチャクチャ面白かった。今年観た旧作映画ではトップクラスかもしれん。監督の中田秀夫が脚本の高橋洋を完全に持て余してるのが最高過ぎる。

本作のMVPはやはり小日向文世演じるマッドサイエンティスト川尻医師だろう。「ビデオは人を殺さない。殺すのは恐怖だ!」「恐怖の解放だ!!」「海水では浸透圧が低い。貞子の怨念を受け止める大量の真水が必要だ!!」など数多くの名言を残してくれる(一度見たら忘れられないフワッとした死に様も素敵※個人の意見です)。ついでに、主人公の高野舞を演じる中谷美紀も「あの世と繋がってるぅー!」とキレキレのパンチラインで応戦してくれるから嬉しくなりますね。

クライマックスのプールを使った実験のくだりが特に顕著だけど、全編とおして高橋洋の「イズム」がスパークしており、観る人間を激しく選ぶ代わりに波長の合う人間には至福のひとときを約束してくれるカルト映画のお手本みたいな作品だった。あと、やっぱり『恐怖』『霊的ボリシェヴィキ』『予兆 散歩する侵略者』のプロトタイプ的側面もあるよね(『予兆』は脚本のみだけど