あろわ

日の名残りのあろわのレビュー・感想・評価

日の名残り(1993年製作の映画)
4.5
THE REMAINS OF THE DAY
"日の名残り"

なんと美しいタイトル…✨
The evening's the best part of the day.
1930年代、イギリスの階級制度のなか執事としてダーリントン卿に仕え、自分の気持ちを蔑ろにしながら職務を全うしてきたスティーブンス。戦争の終わりとともにそんな時代の在り方も終焉を迎えようとするとき、スティーブンスは…古き良き時代の名残りを感じさせるアンソニーホプキンスの表情が素晴らしい。

途中、スティーブンスとケントンが一冊の本を巡って向き合うシーンはとてもドキドキする。感傷的な恋愛小説をケントンから隠すスティーブンスは、自分の恋心をも執拗に隠したがっているようにみえた。

叶えられようとさえしない恋が切なく、美しい。また、本作は実話ではないけれど、WWⅡ中ヨーロッパに存在したナチ擁護派のことや、イギリスの文化等にも興味を持つきっかけにもなった。

素敵な映画だったーー
今回は途切れ途切れに観ちゃったから、いつかまた落ち着いてゆっくりと観なおしたい。
あろわ

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