日の名残りの小猫王のレビュー・感想・評価

私のような庶民にとっては、貴族階級の生活が覗けるなんてのは、それだけでも映画の大きなお楽しみ。更に文芸作品の映像化ともなれば、良質な物語はもう既に保証されているんだから、安心して作品世界に没入できる。

これ見よがしな音楽や暑苦しい感情表現など、得てして作品を台無しにしてしまう凡庸な演出がなく、文句なし。

世の中は、こういう作品をゆったり楽しむ余裕がもっと必要だ。