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マイ・ブラザーのKotaのレビュー・感想・評価

マイ・ブラザー(2009年製作の映画)
3.6
“死者にのみ戦争の終わりは訪れる。僕は生きられるのか。”

アフガニスタンの戦争に派遣され捕虜となったサム(ドビーマグワイヤ)と、彼が死んだと告げられた妻グレース(ナタリーポートマン)の二つの視点で語られる物語。サムの弟トミー(ジェイクギレンホール)により徐々に悲しみから立ち直るグレースは、サムが生きていたにも関わらず何か違和感を感じた。

“アメリカンスナイパー”や“マンダウン”のように、戦争そのものよりも帰還した兵士が元の生活に戻れない事に焦点があたる。これほどたくさんの映画があるように、アメリカでは帰還兵が病んでしまうという事はありふれているのだろう。カメラが壊れても記憶に焼き付いて色褪せる事のない忌々しい記憶と、それすらも包み込むナタリーポートマンが終始魅力的だったな。

P.S. 役柄的に狂ったジェイクと温厚なトビーの方が合ってるよなーって思ってたら、本当に当初はその予定で土壇場で役を交換したらしい(笑)。
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