WWⅡ開戦直前の世界状況を背景として描いた、ヒッチコック監督のハリウッド進出第2作目。
戦争の危機が迫る欧州情勢を探るため、ニューヨーク新聞の記者がロンドンへと派遣される。
"HOTEL EUROPE → HOT EUROPE"
とても面白かった。当時の実際の世界情勢が組み込まれている上に、ヒッチコック監督らしい巻き込まれ型サスペンスとしても一級品。アメリカ国家高揚プロパガンダ映画の要素もあるが、そんなことはどうでも良くなるくらいシンプルに楽しめる作品だった。
度重なる帽子紛失と、癖のある名前いじりコントが良いアクセントになっていた。Mr.HaverstockとMr. ffolliott。
印象的だったシーン。オランダの風車小屋で、ボケた爺さんの目線の先をカメラが追うスリリングな演出。犯人の逃亡を黒い傘を用いて描いた俯瞰ショット。
飛行機の墜落アクションは、今見ても十分迫力があった。この時代からこんなダイナミックな映像が撮られていたことに驚いた。
"If you knew how much I love you, you'd faint."
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