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家族の庭のTAKAのレビュー・感想・評価

家族の庭(2010年製作の映画)
4.0
久方振りの硬派な作品のレビューです。
以前からマイク・リー監督の【秘密と嘘】を見たいと思いながら、なかなか見る機会がなく忘れてしまっていたところ、アマプラに同監督の作品を見つけ嬉しくて早速鑑賞。
題名から想像して家族愛を語る映画かと思えば ある種の胸糞映画でした 笑。

誰もが羨むトムとジェリー老夫婦と、その家に集まる人達の春夏秋冬に渡る物語なのですが、実際の主人公は、度々この夫妻の家を訪れる 痛い独身バツイチのオバサン! 全く空気読めないし徐々に病んでいく様が何とも言えず痛々しい。

この話は例えば現在の日本における貧富の差のようなものが、人々が住む小さなコミュニティの中でも存在しているという現実を突きつけるなんともやり切れない話であると解釈したのですが、一見優しげな老夫婦が 実は家に招く人達に対して表面上は優しく振る舞っても、実際は、ある一線を決して超えさせない冷淡さが浮き彫りとなっていき、中盤までは老夫婦の家を訪れる人達の駄目さに、イライラしていたのが、後半 幸せ老夫婦の振舞いに嫌ーな気分になっていきました。

この考察も、もしかして自分だけがそう感じただけで、実は 老夫婦は、 本当に良い人で、不幸な人達への対応も間違っていないという考えもあると思われ 、実際見た人たちはどう感じるのかが凄く気になる作品でした。
誰か見られた方是非感想を聞かせて下さい。
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