これは凄いです。
シリアスなSFをお探しなら、これ是非おすすめです。
SF映画の中でも指折りの傑作でしょう。
子供が生まれなくなった近未来の世界で、奇跡的に妊娠を果たした少女とそれを守る主人公の逃避行を描いた作品。
テロが横行し内乱の様相を呈したその世界はとても退廃的で、その雰囲気がシリアスさをより高めています。
主演のクライブ・オーウェンは日本ではあまり知名度が高くないですね。
ボーン・アイデンティティーで殺し屋を演じた俳優。
結構マルチな人です。
彼の寡黙な雰囲気が映画の世界観をより現実味のあるものにしている。
シリアスさと現実味のある世界感がSFとよく混ざりあって、非常に上質な仕上がりになっています。
こういうの大好きです。
さてさて、この映画の何が凄いのか。
それは随所で見られる長回しのシーンなんです。
その一つ一つがどうやって撮っているんだレベルなんですね。
実は高度な撮影技術と編集技術を駆使して、カットの繋ぎ目が分からないように編集されている。
だから厳密な長回しではないんですが、正直既存の長回しシーンと比較して緊迫感や臨場感がハンパありません。
そもそもアクションシーンでの長回しってあまりやられないんですよね。
思い付くのはタイ映画「トムヤムクン」や香港映画「ブレイキングニュース」などでしょうか。
これらはこれらで、もの凄いです。
でも正直、今作品は次元が違います。
観客に圧倒的な臨場感を与えてくれます。
例えば、スピルバーグのプライベートライアン。
凄い臨場感でしたね。
冒頭の戦闘シーンは圧巻でしたね。
あれをノーカットで見せているような感じなんです。
そりゃ、凄いに決まってますね。
まぁ、見れば分かります。
とにかく、凄いんですから。
なんだかこのレビュー。
凄いしか言ってねーなぁ。