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エレメント・オブ・クライムのmanicureのレビュー・感想・評価

2.0
LVTのデビュー作はムードの少し外れたフィルム・ノワールだった。刑事が殺人現場を辿って、犯罪者の心理を分析しようとするが...どういう展開になるのかわかるでしょ。

映画自体が結構メチャクチャで、アートフィルムを意識しすぎた映画大学の新卒の作品というイメージ。腐敗してきている未来のヨーロッパの世界観がとにかく魅力的で、シーンの構造の美学にはタルコフスキーの影響が強く出ている印象。

LVTならではのズレたユーモアを感じる部分も多少あるが、どちらかというとカッコをつけようとしすぎて、退屈な作品の印象の方が強い。

オープニングとして上映された「ノクターン」の方は、たった10分で同じぐらいのインパクトと魅力が詰まっている思う。モノクロームライトで全部1色に染めるテイストも同じだった。
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