(4Kデジタルリマスター版)
撮影は良かったが、脚本がキツかった。ベタな少女漫画のような結論ありきの恋愛話でヒロインの想いを理解し難く、ともすればストーカーにしか見えない。
ヒロインの想い人(仲代達矢)も「寡黙な信心者」として見せたいのだろうが「無感情なサイコパス」にしか見えない。
そもそもキリスト教への信心を最初から放棄してるヒロインには共感も同情も抱き得ない。しかも、想いが成就したところで不倫関係というろくでもない話。
元から低評価なのでわざわざ☆1を付けることはしないが酷い。
当時の本作の評価は、これが最後の田中絹代監督作になったことからうかがえる。(必ずしも監督が悪いわけではないだろうが。)
笠智衆がどこで出てきたかわからなかった。
リマスターで整音された結果、絵と合ってないのが目立ってしまっている気がする。