演出3
演技3
脚本2
撮影4
照明4
音楽2
音響3
インスピレーション2
好み2
1930年代のサスペンスにしては高いクオリティ。ヒロインの叔母の家で時間を浪費すると同時に不審がられて詰問されるシークエンスの焦れったさは秀逸。
グランドホテルでのクレーン撮影、犯人の顔のクローズアップも強い印象を残す。
だが、肝心のストーリーが弱い。逃亡劇の要所で飽きさせない見せ場は来るのだが、基本構造はコートとウィルを探すだけの単線的な物語。後年のヒッチコックや、現代のサスペンスに比べるとチープさがぬぐえない。
第三逃亡者が指すのは、ウィルか、愛犬か、真犯人か。