さすがのキャスリン・ビグローなのでハズシはしていないのだが。
「ヒトラー最期の12日間」が渾身の本国ドイツ制作だったのに比べ、なぜかハリウッドなのだよな。言語も英語だし。それでコサックダンスされても違和感のみ残るのだ。
例えば「アルキメデスの大戦」がいかに反戦的であったとしても、スピルバーグが撮るとしても、役者がアジア系であったとしても、英語でセリフをしゃべられたらそれはやっぱり成り立たないと思うのだ。
ここはハリウッド資本でロシア制作という、映画のテーマに沿ったスキームは組めなかったのか。両国ともそれができる懐の広さがあっても良かったのではないか。
この企画の齟齬がもちろん頭からずっと雑念になってしまうので、半分はゆうに削られる。
撮り方や演技や構成は素晴らしいのだけど。
最初から間違えちゃった感じ。