めちゃくちゃ説教くさい。
「ひょっこりひょうたん島」をはじめとする昭和40年代ポップカルチャーや、「分数の割り算意味わからん」等の庶民的なあるあるネタで綺麗にコーティングされているが、常に不機嫌で理不尽な存在として描かれる父親(古い世代の象徴)や、髪を伸ばした日大の青年(確実に学生運動に関わっている)を登場させたりと、細部に全共闘世代の禍々しい怨念が込められているようで、かなり重苦しい。
有機農業推進等のすでに語り尽くされた感のある議論はさておき、社会文化史的な意義はあるような気がした。
アニメ表現においては、笑い皺などの妙にリアリティ志向の描写を再確認し、宮崎駿とはやっぱり価値観が真反対なんだなと思った。