パエリア太郎

おもひでぽろぽろのパエリア太郎のレビュー・感想・評価

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)
4.8
いつも困ったり落ち込んだ顔が似合う子供のタエ子ちゃん。ベリーキュート。

昔を懐かしむだけではなくて、吹き出す程笑っちゃうシーンがありつつ、ときに自分を重ねたりして本当に多層な楽しみ方ができます。
違和感無い、何気ない会話が説明になってたり、お話全体を暗示していたり、よく出来た傑作だと思います。

17年経っても女性の心に居座るキラーフレーズ「雨の日と曇の日と晴れの日と、どれが一番すき?」

こんなに不味そうにパイナップルを食べる人を見たことない。

トシオさんとの会話は全部心躍るし、いちいち百姓の話してくるところとかウゼえなと思いながらも、好きです。
結婚しないのかに対する蔵王でのリアクションが凄くスリリングでした。

素敵すぎるシーンが書ききれないのですが、こんな思い出ともとれない事が頭を占領してしまった。って凄くわかるうぅぅぅうううぅぅーー!!!

僕も小さい頃、女の子をからかって普段は優しい学級員に「最低」と小さな声で目を見て言われたことを今でも思い出したり、かっこいい!と思って買った自転車を馬鹿にされて悲しかったり、カブトムシ取る約束をしたのに取れなかったりと本当にポロポロしました。

後半にかけて、大人のタエちゃんが云う恥ずかしいって凄くわかるぅうううぅ!!!!今もこんなことを書いてて恥ずかしいーー!!!

ただ、阿部くんのエピソードとかちょっと良い人が過ぎるっていうか、ラストを締めくくる話の脈略がもっと有って良いなと思いました。

でも、終わり方が素晴らしい!!
5年生の自分が、これまでの自分が今の自分の明日に繋がってる、でも確かにそれは終わった物語だからと感じさせる素敵な余韻でした。
パエリア太郎

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