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真剣勝負のpapandaのレビュー・感想・評価

真剣勝負(1971年製作の映画)
3.8
内田吐夢監督、中村錦之助(萬屋錦之介)主演の宮本武蔵シリーズの番外編。監督は元々この宍戸梅軒のエピソードをシリーズとは別に映画化するつもりだったらしい。剣は生きる道か相手を倒すための技か。シリーズの最後の「剣はしょせん武器か」の台詞と虚無感に連なるように思う。母そしてまだ見ぬ未来に向かって這い進んでいく赤ん坊の姿は希望だろう。
この時期映画は斜陽産業で、東映を離れてフリーになった内田監督と錦之助さんだから東宝で映画化となったようだ。セットは梅軒の家ひとつだけ、低予算で撮られたのだろうな。でも、虫の声と風車で緊張を盛り上げて面白かった。
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