このレビューはネタバレを含みます
雷蔵の死に至る悲劇的な物語は、雷蔵の体の高さの変化によって示されている。
雷蔵が最初に画面に現れたときは馬に乗っていたが、そこから段階的に体の高さが低くなり(片腕を切断されて籠に乗せられ、片足を撃たれて横たわる)、最後に寝転がっての大立ち回りをして息絶える。
勝新が繰り返す境界への侵入(高田馬場の決闘、千春院での雷蔵の助太刀など)はラストの吉良邸討ち入りへと繋がる。
行進する赤穂浪士を移動撮影で捉えたカメラが門の正面で停止し、巨大な門が一気に開き、赤穂浪士が突入するクロージングショットは圧巻