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アメリカン・グラフィティのDのレビュー・感想・評価

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)
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オールタイムベストの1本。

「THX1138」、「スター・ウォーズ」とは対照的ながら、相通じる部分が溢れている、ルーカス作品としては異色の青春映画にして、その金字塔となっているのが本作「アメリカン ・グラフィティだ」。

舞台となる1962年のアメリカ・カリフォルニア州という限定した箱作りが徹底され、撮影のために集められたヴィンテージカーが約300台集められた。

特にメインとなる、1958年型シボレー・インパラ、1932年型フォード・デュース・クーペ(ナンバープレート「THX-138」)、1955年型シボレー・ベルエア150、1956年型フォード・サンダーバード、が目立ちまくっている。1948年型シトロエンの2VCまでこっそり登場。

一夜の物語ながら、最初にハンバーガーショップに集まってから、それぞれのキャラクターが動き出す複数エピソード同時進行も見事に冴え渡る。

最初は3方向に動き出すものの、途中からは4・5方向まで発展するが、話が混乱せずに交通整理されているため、興味の持続性も失わず、あっという間にラストシーンへ突入する没入度の高さを誇る。

登場するキャラクターの多様性、選び抜かれたオールディーズ・ナンバー 40曲以上が終始鳴り止まず、カーレスシーンも秀悦。

この作品は紛れもなくルーカス作品なのだという刻印としてのスペーシーさを感じる。

この作品が語り継がれ、愛され続け、神格化されるのは、やはり天才たる所以。
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