RyanMihawk

残菊物語のRyanMihawkのレビュー・感想・評価

残菊物語(1939年製作の映画)
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やっぱりロングショットと長回しの映画なんだけど本当にロングと長回ししかないのでびっくりした
それによって独特の時間が生まれていて長尺が苦ではなかった気がする 凄いことだ…
役者の顔に寄ったりもしないのだけど、どのカットも見ていればそのカットの主役が誰でどこで何をしているのか、というようなことがよくわかるのも不思議だった
カット頭にそのカットの主役がいないということやカットの途中でフレームアウトするみたいなこともやけに気になってくるような積み重ねだった
大阪に追いやられた菊之助とお徳がふたりで狭い二階で生活し始めてから工面した鏡台を階段で運ぼうとするシークエンス 急な階段を途中まで運んだ鏡台を二階のお徳がスッと手を貸して一旦一階に下ろして、顔だけ階段に出してあなた!と呼びかけるところが鮮やか過ぎてやけに感動した
それにしてもフィルマークスのあらすじは上手すぎだろう こんなん読んだら這ってでも見に行きたくなってしまう 観ずに死ぬと人生損するレベルの傑作!
あと着物を着る男の仕草に確かなフェティッシュがあるんだろうな、と思った
そして本当にどうでもいいことなんだけど役者!身分違いの恋!とかやられると一瞬気を抜いただけで頭の片隅からわがままハイウェイが流れ出してきて本当に困る デコトラおとなしくして…
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