このレビューはネタバレを含みます
ただのガリ勉、スポーツ馬鹿、不思議ちゃん、お姫様、チンピラの5人が各々の理由を背負って土曜日の補講に参加してくる話。
主な登場人物は生徒5人と威圧的な教師、そして校務員の7人。
学校の図書館内でストーリーは基本的に展開していく。
家庭環境や、周りの友達、性格もバラバラな5人が土曜日の図書館という非日常的な空間で交錯する。
みんなでマリファナをキメて、ひと段落ついた頃に輪になって座り、各々が自分について語り始める。
個人的にはガリ勉であるブライアンが、「月曜日に学校で会ったら、無視するか?」という皆への問いかけからの展開が面白かった。
全員が自分の世界に生きていて、自分の置かれている環境にプレッシャーを感じ、目の前のちょっとした失敗や不安を世界の終わりかのように感じている。
それがちょっとした小さなことだったと気づくのはたぶんもう少し先のことで、今は目の前のそれに精神的に全熱量を注いでいる。
各々が本音を語り、打ち解けて(?)、補修も終わって帰路に着くところで映画は終わる。
威圧的な態度を取る教師は、彼なりの教育論にアツいところもあり、裏で彼の心情も描かれていて必見。
個人的なことを言うと、こういうテーマを扱っている映画が好きなのでとても面白く感じた。何も起こらない映画といえばそれまでだけれども、好きなもんは好きということで。
この映画が面白い!と思う人は邦画の「青い春」もオススメです。もちろんこの映画もオススメです。